理数工学科にようこそ

●夢は大きく世界をリード ~将来のエンジニアへの基盤づくり~

 グローバル社会で活躍できるエンジニアになるために、海外研修等を通じて世界に羽ばたく人材育成を目指しています。また、工業の町「浜松」をさらに発展させ、地元で起業する人材育成にもつなげていきます。

 カリキュラムはカリキュラムは数学・理科・英語に重点を置き、理系科目をさらに伸ばします。そして、専門性の高い工業科目と受験を意識した普通科目の学習を通して、自分の適性を理解して進路先を見つけていきます。さらに、授業や課題研究で体験したことを数学・物理・化学の分野とどのようにつながっているかを解析する力を養います。体験・分析・創造のスパイラル学習が、エンジニアの基礎を作り出すという理念の元に造られた学科です。また、充実した学校生活にするため、行事や部活動に全力で取り組む生徒を応援します。

 

~ものづくりの基礎を学びながら大学進学を目指す学科~

 (1)工業と普通科の融合

 〇四年制大学への進学を主な目標とし、様々な分野の工業実習を体験します。

 〇1年生で全員が浜工にある工業科の基礎を体験することができます。

  そして、3年生の課題研究で興味を持った分野の研究を行っています。

(2)普通科に劣らないカリキュラム

 〇数学・英語・理科を1年次から重視し、理工系大学への進学に対応した

  カリキュラムとなっています。

(3)多種多様な能力育成プログラム

 〇校外研修(大学・研究施設など)を行います。

 〇「科学英語」 各自で身近にあるテーマで実験・調査し、英語でプレゼンテーションします。

  探究活動を通して英語でのプレゼンテーション力をつけていきます。

 〇海外修学旅行 2年生で実施する修学旅行で毎年海外に行っています。

  英語により交流やプレゼンテーションを行うことで、英語での実践力を養います。

 

●大学進学に向けた取り組み

 理数系科目に重点を置いた教育課程のほかに大学進学をサポートする様々な取り組みをしています。

 ◎サテライン講座  代々木ゼミナール有名講師による映像授業

 ◎高大連携     大学特別講座に参加

 ◎企業連携     地元企業との連携ワークショップ

 ◎大学見学ツアー  1・2年次に実施(東大生産技術研究所・豊橋技術科学大学)

 ◎進学補習     長期休暇中に実施

 ◎進学講演会    卒業生講演会、合格体験発表会、外部講師による進路講話 など

 ◎自習室      放課後等に使えるスペースの確保、気軽に質問できる部屋

 ◎進路面談     定期的な進路相談で、悩み事の早期解決

 ◎資格取得     実用数学技能検定・実用英語技能検定・GTEC・実用漢字技能検定 など

 

●専門科目

 1年  工業技術基礎、工業技術英語、工業化学、理数数学Ⅰ

 2年  工業情報数理、工業技術英語、工業化学、理数数学Ⅱ・理数数学特論

 3年  課題研究、工業情報数理、工業化学、理数数学Ⅱ、理数数学特論 

 

●取得を目指す 資格・検定

 実用数学技能検定・実用英語技能検定・GTEC・実用漢字技能検定 

 情報技術検定・計算技術検定・危険物取扱者 など

 

●進学実績

【国公立大学】

 千葉大学(理)・電気通信大学(情報理工)・浜松医科大学(医・医)(医・看護)・大阪大学(経済)

 東京海洋大学(海洋工)・新潟大学(工)・岡山大学(工)・宇都宮大学(農)・山梨大学(工)

 名古屋大学(工)・名古屋工業大学(工)・静岡大学(理工)(工)(情報)・静岡県立大学(経営情報)

 豊橋技術科学大学(工)・信州大学(工)(農)・三重大学(生物資源)・山形大学(工)

 香川大学(創造工)・鳥取大学(工)・高知大学(理工)(農林海洋科学)

 奈良教育大学(教育)・京都教育大学(教育)・公立はこだて未来大学(システム情報科学)

 前橋工科大学(工)公立諏訪東京理科大学(工)・石川県立大学(生物資源環境)

 岡山県立大学(情報工)・高知工科大学(システム工)・長崎県立大学(情報システム)

 公立小松大学(保健医療科学)・長野県立看護大学(看護)・川崎市立看護大学(看護)

 都留文科大学(文)・山梨県立大学(人間福祉)

【私立大学】

 東京理科・芝浦工業・明治・法政・青山学院・中央・工学院・駒澤・國學院・専修

 東京電機・東京都市・東京農業・東洋・日本大学・東海・帝京・神奈川・関東学院

 名城大・南山・中京・愛知・愛知工業・中部・藤田医科・日本福祉・常葉・静岡理工科

 聖隷クリストファー・立命館・龍谷・近畿・金沢工業・大阪工業・大阪電気通信  など 

【専門学校・大学校】

 浜松市立看護専門学校・国立清水海上技術短期大学校  など

 

活動の記録

 理数工学科

2年生進路講話・保護者進学説明会

1月31日(金)に代々木ゼミナールの方を講師に迎え、進路講話を行いました。

大学受験のしくみから、今後の勉強の仕方についてまで詳しくお話しをしてくださいました。

合格に必要な学力は、「基礎力」と「応用力」のバランスが大切であることを、カレーライスに例えて分かりやすく説明していました。毎日の授業が基盤となり、学力が積み重なっていくことがあらためて確認できる機会であり、これから受験に向けて刺激となるお話しを聞くことができました。

放課後には、保護者に向けての進学説明会があり、年々変化している大学受験についても知ることができたと思います。



理数工学科国公立大学合格者

祝合格! 令和7年1月28日現在

 静岡大学(情報学部)

静岡大学(工学部)

静岡県立大学(経営情報学部)

豊橋技術科学大学(工学部2名)

会津大学(コンピューター理工学部)



3年生合格体験発表会

1月27日(月)LHRで、大学受験に合格した理数工学科3年生3名が1・2年生に自らの受験体験を発表しました。

その中では、成功体験とともに、入試に向けた準備や勉強方法、高校時代に取り組んできたことや日頃心掛けてきたことなどの話しもあり、1・2年生にとってとても刺激になるお話しでした。

 

発表生徒 

左から

内山冴宇さん(会津大学コンピューター理工学部)

天野結喜さん(静岡大学情報学部)

久米柚嘉さん(静岡県立大学経営情報学部)



SSH成果報告会

12月18日(火)にアクトシティ大ホールで3年生の課題研究の成果発表がありました。

理数工学科から、建築班の「日本における地震対策の研究~日本版サヴォア邸の製作を通して~」の発表がありました。

日本で地震対策をした上でサヴォア邸本来の美しさを保つ方法を、模型を製作しながら研究を行った成果が報告されました。

研究発表者 上島翔大さん、内山結斗さん、中村元さん、竹内健人さん



第63回全国高等学校生徒英作文コンテスト 入選

第63回全国高等学校生徒英作文コンテストへ、理数工学科に所属する2年生1名が作品を応募し、見事入選を果たしました。

今年度、全部門・全国で唯一1人だけ工業高校生の作品が入選することとなりました。

 

 

全国高等学校生徒英作文コンテストは昭和37年度から続いており、文部科学省後援の日本最大級の英作文コンテストです。

令和6年度の2~3年生の部では、"Why do I study English in the age of AI?" というタイトルで英作文を書くことになっております。

 

これに対し、日常生活の中で関わりのある外国人との会話の中で、「なんで日本人は毎日疲れたって言うの?」と聞かれたことについて、書いていくことにしました。

最初は今話題の会話型生成系AIに聞いてみたところ、「お疲れ様」を "Good job." と英訳され、納得いきませんでした。

そこで、彼女の中で「疲れる」→「お疲れ様」→「ねぎらいのことば」→「ねぎらい」→「リスペクト」と変換していき、英語圏でも相手の仕事をねぎらう文化がないか探しました。

すると、"fist bumping" (日本語ではグータッチと呼ばれるもの)がそれに最も近いあいさつだと考え、その方に英語で「お疲れ様とfist bumpingの類似性」を説明し、それをきっかけに、2人は別れ際の挨拶として "fist bumping" しながら「お疲れ様」と言うようになりました。

このように文化を越えて柔軟な発想をし、異なる文化同士を結び付けて新たな習慣を作り出していくことは人間特有の性質であるため、自分自身で英語を学ぶ必要がある、と英語でまとめて作品にしました。

 

*海外には、オバマ元大統領が清掃スタッフにねぎらいの意味で "fist bumping" をしたように、お互いの立場や上下関係を問わず、相手に対して敬意を示し、"Respect." と言いながら "fist bumping" をする文化があります。

日本語の「お疲れさまでした」も、お互いの立場を超えて声を掛け合う様子から、"fist bumping" と「お疲れ様のあいさつ」を同様のものと見なした、とのことです。

「お疲れさま」は日本特有の文化の1つだと思っていましたが(日本に来るALTもそのように考えているようで、それにならってあいさつをすることが多いです)、彼女の柔軟なアイディアには驚かされました。

 

 

元々は、マレーシア修学旅行に行く際に英語を使うことになるので、その練習になると良いな、という動機で英作文コンテストに挑戦したようですが、見事に作品が入選したことで、英語学習のモチベーションにもつながったようです。

2月に行われるSSHの一大イベントである海外研修のメンバーにも選ばれていますが、そこでも浜工で鍛え上げた英語力を発揮したいと意気込んでおります。

ぜひとも、持ち前の英語力を見せて、海外研修でも良い経験を積んできてほしいですね。



理工展にて発表してきました(於:京都工学院高校)

12月18日、京都市立京都工学院高等学校にて第3回理工展が行われました。

浜工からは理数工学科の2年生がゲスト発表するということで、情報技術科の同じく2年生に手伝ってもらいながら、京都工学院高校へ行ってきました。


浜工は全国初の工業高校としてのSSH(スーパーサイエンスハイスクール)に指定され、今年度で第3期目に入りました。

京都工学院高校もSSHに指定され、学校を挙げて研究成果を発表している中、本校の生徒も参加させてもらった形です。

 


プラスチックのリサイクルを進めていく上で、産業廃棄物となる各種の配線に焦点を当てました。

中の銅線は100%近くリサイクルされているのに対し、その周りを包む被膜の部分がリサイクルされずにそのままゴミとして処理されているのを何とかしたい、という狙いとのことです。

被膜の多くがPVCとPEで作られていることに着目し、PVCとPEの分別ができる機械を作る研究を進めてきました。


1年生の時は、テラヘルツ派を使った測定をしてプラスチックの分別をしようと研究していましたが、テラヘルツの測定器やそれを感知するセンサー類がまだ現実的な面で実用化されていないというハード面の壁にあたっていました。

そこで、赤外線と決定木ツリーをうまく組み合わせて、これまでにない新しいシステムを作ろうと研究しています。

 


また、京都工学院生から「ホワイトボックスAIにした理由はなんですか?」という鋭い質問があり、技術的な課題から今自分たちでも扱い切れるプログラミングにした、と返答しつつ、一緒に来た情報技術科の生徒がニューラルネットワークを用いたディープラーニングについて、質問をした京都工学院生と熱い議論を交わしておりました。

その会話を横で聞きながら、情報教育の進歩の凄さに感心しておりました。 

 

学科の枠だけでなく、学校の枠も超えた異分野交流をすることができて、本当に良い経験となりました。

この後は、2月の国際シンポジウムでの発表を目指して、この研究を英語で発表できるように練習を重ねていく予定です。

今後の益々の成長が楽しみです。



マレーシア修学旅行 3日目

修学旅行の3日目は、午前中はマレーシアプトラ大学( Universiti Putra Malaysia )にてCELIK研修を実施、午後はB&Sプログラムを実施しました。

プトラ大学では、浜工での生活や浜松市について英語でプレゼンテーションを行いました。

機材トラブルや互換性の問題があり、用意したスライドがうまく表示されないトラブルもありましたが、トラブルが起きた上で、その場のアドリブで乗り切る英語力と胆力を発揮しました。

その後、プトラ大学生と一緒に日本とマレーシアの文化的な違いについて英語でディスカッションし、話し合った内容をまとめて英語で発表しました。

昼食も用意していただき、マレーシアの郷土料理をマレーシア様式でいただくという異文化体験を行うこともできました。

 

午後には、B&Sプログラムという、現地の大学生と一緒にクアラルンプールを「ジャランジャラン(散策)」する研修を行いました。

一緒に行動する大学生は特別日本語を学習しているわけではないため、コミュニケーションには英語が必須です。

修学旅行の日程中、ずっと英語でコミュニケーションをしなければならない時間が続いてきましたが、3日目の午後ともなると、それにもすっかりと慣れていたようです。

自分たちの話す英語がきちんと外国の方にも通じたという成功体験を通して、生徒たちは自分の英語力に自信を持ったと同時に、もっとスムーズに、スマートに英語を話せるようになりたい、と早くも次の目標を定めていました。

 

理数工学科では、大人になってからどんなにお金をかけても体験することのできないような修学旅行のプランづくりをしてきました。

そして実際に色々な方々との出会いを通じて、生徒たちが人間的に大きく成長することができたと実感しております。

明日は日本に帰国します。

また来週から通常の高校生活が再開しますが、今回の経験をもとに、新たに自分の進路選択と向き合い、進路実現に向けて心機一転取り組んでくれることを期待します。



マレーシア修学旅行 2日目

 

本日はマレーシアでは珍しい朝からスコールが降りました。

朝にマレーシア王宮へ行き、記念写真を撮る予定だったのですが、これでは無理だろうと諦めかけていたのですが・・・

「雨こそ東南アジアの自然です!雨の中で写真を撮ってこそのマレーシア修学旅行です!」

との生徒たっての強い希望もあり、予定通りマレーシア王宮へ立ち寄ることにしてみました。

するとなんと、雨がこの一瞬だけ弱まり、奇跡的に集合写真を撮ることができました。

 

まるで彼らの熱意を天が聞いてくれたかのようでした。

 

 

その後、本日の目的地であるローランドマニュファクチュアリングマレーシアにて、工場見学を実施しました。

ローランド株式会社で働いている浜工OBも多く、他にも色々なご縁と繋がりがあり、今年もマレーシア工場見学を実施していただけることとなりました。

多くの方々のご協力をいただきまして、本当にありがたいことです。

そして、ローランドのスタッフの方の熱意が生徒たちにも伝わったようでした。

 

午前中は、マレーシアの方に英語で工場について見学しながら説明をしていただきました。

浜工のALTはイギリス出身であるため、アジア圏の英語を聞くのはほとんどの生徒にとって初めてのことです。

子音や母音の種類や発音が異なり、英単語の読み方も普段よく聞くイギリス英語とは異なり、戸惑いもあったことと思います。

ですが、何を話しているか自分から英語を聞きに行こうとする積極性を見せ、真剣に説明を聞いて、内容を理解することができていたようです。

 

昼食としてマレー料理をご馳走になった後、午後はマレーシア人スタッフとマレーシアに駐在している日本人スタッフの方を交えたディスカッションを行いました。

60分間と十分な時間があったように思えたのですが、制限時間になってもまだまだ話し合いが盛り上がっており、司会の方に中断していただく必要があった程でした。

 

最後に全体から代表質問がいくつかあった中には、「エンジニアとして自信作となる新製品を作り出した後に、さらに次の製品を生み出そうとする原動力は何ですか?」というものがありました。

企業秘密もあり、ここでその内容を書くことはなかなかできませんが、プロフェッショナルのエンジニアとして働く方々から、自分の仕事に対する矜持を見せていただくことができました。

おかげで、世界で活躍する人材になるために最も必要な心意義を教えていただくことができた研修となりました。

 

また、今回の研修を通じて、浜工の輪の広さと強さを実感することができました。

そして何より、ローランドマニュファクチュアリングマレーシアで働いている方々から、次の世代に対する深い愛情と、夢を託す気持ちを強く感じることができました。

頂戴したお言葉の中に「若さこそ財産」というものがありましたが、いずれ彼らも次の世代に「若さこそ財産」と伝える日が来ます。

その時に、今回受けたご恩や愛情、そして託された夢を、彼らもまた次の世代に託すことができるような大人に成長していることを願って止みません。

そのためにもまずは、浜工プライドを持って自分の仕事に取り組むことができる人物に成長してくれることを期待します。

 

明日は、プトラ大学での交流とB&Sプログラムを実施します。

アジアで勤勉に努力している若者との交流で得られる刺激があります。

明日も良い出会いが待っていることでしょう。



理数工学科修学旅行初日 途中報告

理数工学科の2年生は、目下修学旅行の真っ最中です。

現在は、シンガポールのチャンギ空港でトランジット待ちです。

 

ここに来る途中、他国の高校生たちも同じ飛行機に搭乗しており、早速国際交流をしていました。

理数工学科では、名前のとおり理科や数学の学習に力を入れていますが、同様に英語学習にも力を入れております。

1年半浜工で取り組んできた英語学習の成果を発揮している様子を見ることができて、とても嬉しかったです。

 

この後の目的地が違うため、ここでお別れとなりましたが、お互いにどことなく寂しそうにしている様子を見て、若い世代たちは違いを気にも留めず良好な関係を築いていくことができるんだ、という可能性も感じられました。

次の世代のリーダーとなり、そして世界に羽ばたく浜工OBとなって活躍することを期待します。

 

最終目的地はマレーシアのクアラルンプールです。

今日はホテルに着いたら休むだけなので、明日からがいよいよ修学旅行本番です。

明日は、ローランドマニュファクチュアリングマレーシアの見学を中心に行う予定です。

今日の出会いよりも年齢的にはもう少し高い方達との出会いとなりますが、きっと明日も良い出会いをしてくれることでしょう。

 



訪問授業

 11月11日(月)に、訪問授業として、理数工学科1年生がスズキ株式会社の方をお迎えし、事業内容や取り組みについてお話をいただきました。

 社会の困りごとを解決するための企業の取り組みについては、「浜松やらまいかプロジェクト」のお話しを中心にしていただきました。「浜松やらまいかプロジェクト」では、交通課題を解決するために、浜松市と企業が連携して自動運転サービスの実用化に向けた研究をおこなっており、研究や開発の魅力に触れることができました。

 理数工学科では、進学先の大学について調べることが多く、その先にある企業の取り組みのお話しを実際に伺う機会が少ないため、生徒たちにとって大変有意義な時間となりました。