活動の記録

 理数工学科

理工展にて発表してきました(於:京都工学院高校)

12月18日、京都市立京都工学院高等学校にて第3回理工展が行われました。

浜工からは理数工学科の2年生がゲスト発表するということで、情報技術科の同じく2年生に手伝ってもらいながら、京都工学院高校へ行ってきました。


浜工は全国初の工業高校としてのSSH(スーパーサイエンスハイスクール)に指定され、今年度で第3期目に入りました。

京都工学院高校もSSHに指定され、学校を挙げて研究成果を発表している中、本校の生徒も参加させてもらった形です。

 


プラスチックのリサイクルを進めていく上で、産業廃棄物となる各種の配線に焦点を当てました。

中の銅線は100%近くリサイクルされているのに対し、その周りを包む被膜の部分がリサイクルされずにそのままゴミとして処理されているのを何とかしたい、という狙いとのことです。

被膜の多くがPVCとPEで作られていることに着目し、PVCとPEの分別ができる機械を作る研究を進めてきました。


1年生の時は、テラヘルツ派を使った測定をしてプラスチックの分別をしようと研究していましたが、テラヘルツの測定器やそれを感知するセンサー類がまだ現実的な面で実用化されていないというハード面の壁にあたっていました。

そこで、赤外線と決定木ツリーをうまく組み合わせて、これまでにない新しいシステムを作ろうと研究しています。

 


また、京都工学院生から「ホワイトボックスAIにした理由はなんですか?」という鋭い質問があり、技術的な課題から今自分たちでも扱い切れるプログラミングにした、と返答しつつ、一緒に来た情報技術科の生徒がニューラルネットワークを用いたディープラーニングについて、質問をした京都工学院生と熱い議論を交わしておりました。

その会話を横で聞きながら、情報教育の進歩の凄さに感心しておりました。 

 

学科の枠だけでなく、学校の枠も超えた異分野交流をすることができて、本当に良い経験となりました。

この後は、2月の国際シンポジウムでの発表を目指して、この研究を英語で発表できるように練習を重ねていく予定です。

今後の益々の成長が楽しみです。



マレーシア修学旅行 3日目

修学旅行の3日目は、午前中はマレーシアプトラ大学( Universiti Putra Malaysia )にてCELIK研修を実施、午後はB&Sプログラムを実施しました。

プトラ大学では、浜工での生活や浜松市について英語でプレゼンテーションを行いました。

機材トラブルや互換性の問題があり、用意したスライドがうまく表示されないトラブルもありましたが、トラブルが起きた上で、その場のアドリブで乗り切る英語力と胆力を発揮しました。

その後、プトラ大学生と一緒に日本とマレーシアの文化的な違いについて英語でディスカッションし、話し合った内容をまとめて英語で発表しました。

昼食も用意していただき、マレーシアの郷土料理をマレーシア様式でいただくという異文化体験を行うこともできました。

 

午後には、B&Sプログラムという、現地の大学生と一緒にクアラルンプールを「ジャランジャラン(散策)」する研修を行いました。

一緒に行動する大学生は特別日本語を学習しているわけではないため、コミュニケーションには英語が必須です。

修学旅行の日程中、ずっと英語でコミュニケーションをしなければならない時間が続いてきましたが、3日目の午後ともなると、それにもすっかりと慣れていたようです。

自分たちの話す英語がきちんと外国の方にも通じたという成功体験を通して、生徒たちは自分の英語力に自信を持ったと同時に、もっとスムーズに、スマートに英語を話せるようになりたい、と早くも次の目標を定めていました。

 

理数工学科では、大人になってからどんなにお金をかけても体験することのできないような修学旅行のプランづくりをしてきました。

そして実際に色々な方々との出会いを通じて、生徒たちが人間的に大きく成長することができたと実感しております。

明日は日本に帰国します。

また来週から通常の高校生活が再開しますが、今回の経験をもとに、新たに自分の進路選択と向き合い、進路実現に向けて心機一転取り組んでくれることを期待します。



マレーシア修学旅行 2日目

 

本日はマレーシアでは珍しい朝からスコールが降りました。

朝にマレーシア王宮へ行き、記念写真を撮る予定だったのですが、これでは無理だろうと諦めかけていたのですが・・・

「雨こそ東南アジアの自然です!雨の中で写真を撮ってこそのマレーシア修学旅行です!」

との生徒たっての強い希望もあり、予定通りマレーシア王宮へ立ち寄ることにしてみました。

するとなんと、雨がこの一瞬だけ弱まり、奇跡的に集合写真を撮ることができました。

 

まるで彼らの熱意を天が聞いてくれたかのようでした。

 

 

その後、本日の目的地であるローランドマニュファクチュアリングマレーシアにて、工場見学を実施しました。

ローランド株式会社で働いている浜工OBも多く、他にも色々なご縁と繋がりがあり、今年もマレーシア工場見学を実施していただけることとなりました。

多くの方々のご協力をいただきまして、本当にありがたいことです。

そして、ローランドのスタッフの方の熱意が生徒たちにも伝わったようでした。

 

午前中は、マレーシアの方に英語で工場について見学しながら説明をしていただきました。

浜工のALTはイギリス出身であるため、アジア圏の英語を聞くのはほとんどの生徒にとって初めてのことです。

子音や母音の種類や発音が異なり、英単語の読み方も普段よく聞くイギリス英語とは異なり、戸惑いもあったことと思います。

ですが、何を話しているか自分から英語を聞きに行こうとする積極性を見せ、真剣に説明を聞いて、内容を理解することができていたようです。

 

昼食としてマレー料理をご馳走になった後、午後はマレーシア人スタッフとマレーシアに駐在している日本人スタッフの方を交えたディスカッションを行いました。

60分間と十分な時間があったように思えたのですが、制限時間になってもまだまだ話し合いが盛り上がっており、司会の方に中断していただく必要があった程でした。

 

最後に全体から代表質問がいくつかあった中には、「エンジニアとして自信作となる新製品を作り出した後に、さらに次の製品を生み出そうとする原動力は何ですか?」というものがありました。

企業秘密もあり、ここでその内容を書くことはなかなかできませんが、プロフェッショナルのエンジニアとして働く方々から、自分の仕事に対する矜持を見せていただくことができました。

おかげで、世界で活躍する人材になるために最も必要な心意義を教えていただくことができた研修となりました。

 

また、今回の研修を通じて、浜工の輪の広さと強さを実感することができました。

そして何より、ローランドマニュファクチュアリングマレーシアで働いている方々から、次の世代に対する深い愛情と、夢を託す気持ちを強く感じることができました。

頂戴したお言葉の中に「若さこそ財産」というものがありましたが、いずれ彼らも次の世代に「若さこそ財産」と伝える日が来ます。

その時に、今回受けたご恩や愛情、そして託された夢を、彼らもまた次の世代に託すことができるような大人に成長していることを願って止みません。

そのためにもまずは、浜工プライドを持って自分の仕事に取り組むことができる人物に成長してくれることを期待します。

 

明日は、プトラ大学での交流とB&Sプログラムを実施します。

アジアで勤勉に努力している若者との交流で得られる刺激があります。

明日も良い出会いが待っていることでしょう。



理数工学科修学旅行初日 途中報告

理数工学科の2年生は、目下修学旅行の真っ最中です。

現在は、シンガポールのチャンギ空港でトランジット待ちです。

 

ここに来る途中、他国の高校生たちも同じ飛行機に搭乗しており、早速国際交流をしていました。

理数工学科では、名前のとおり理科や数学の学習に力を入れていますが、同様に英語学習にも力を入れております。

1年半浜工で取り組んできた英語学習の成果を発揮している様子を見ることができて、とても嬉しかったです。

 

この後の目的地が違うため、ここでお別れとなりましたが、お互いにどことなく寂しそうにしている様子を見て、若い世代たちは違いを気にも留めず良好な関係を築いていくことができるんだ、という可能性も感じられました。

次の世代のリーダーとなり、そして世界に羽ばたく浜工OBとなって活躍することを期待します。

 

最終目的地はマレーシアのクアラルンプールです。

今日はホテルに着いたら休むだけなので、明日からがいよいよ修学旅行本番です。

明日は、ローランドマニュファクチュアリングマレーシアの見学を中心に行う予定です。

今日の出会いよりも年齢的にはもう少し高い方達との出会いとなりますが、きっと明日も良い出会いをしてくれることでしょう。

 



訪問授業

 11月11日(月)に、訪問授業として、理数工学科1年生がスズキ株式会社の方をお迎えし、事業内容や取り組みについてお話をいただきました。

 社会の困りごとを解決するための企業の取り組みについては、「浜松やらまいかプロジェクト」のお話しを中心にしていただきました。「浜松やらまいかプロジェクト」では、交通課題を解決するために、浜松市と企業が連携して自動運転サービスの実用化に向けた研究をおこなっており、研究や開発の魅力に触れることができました。

 理数工学科では、進学先の大学について調べることが多く、その先にある企業の取り組みのお話しを実際に伺う機会が少ないため、生徒たちにとって大変有意義な時間となりました。



浜工祭

理数工学科では、3年生が課題研究の発表展示、2年生が学科展を行います。

今年の2年生は「トロッコアドベンチャー」

来て下さった方々を喜んでもらうように、工夫した内容になっており、行列ができる盛況ぶりでした。

3年生は課題研究の成果をまとめたものを展示しました。

写真は、化学班、建築班、電気班、機械班のものです。

情報班は、モニターでの展示発表でした。

 

 



卒業生による進路講話

10月28日(月)の1年生のLHRで、卒業生による進路講話を行いました。理数工学では、平成31年3月に理数工学科を卒業し、現在大学院2年生の若尾直史さんを講師としてお迎えしました。

 高校時代や大学時代のお話しを通して「チャレンジすることの大切さ」についてお話しして下さいました。高校時代は、部活や勉強だけでなくSSHやFSSの研究活動などにも積極的に取り組んでいましたが、大学でも様々なことにチャレンジしてきたようです。それらを通して、出会った人や経験が宝物であるということを伝えて下さいました。「いつ、どんな時に、どんな経験が生かされるかわからない。巡ってきたチャンスを逃さないために常にチャレンジし続ける姿勢を持ち続けてください。」とお話しして下さいました。また、限られた時間を逆算して「目標に向かって計画的に実行していくことの大切さ」についても語ってくださいました。

 先輩の言葉は、生徒たちにとって自分を振り返り、前向きな気持ちになれた良い機会となったと思います。



豊橋技術科学大学見学・トヨタ博物館研修

10月17日(木)に1年生が校外研修として、豊橋技術科学大学とトヨタ博物館で研修を行いました。

 豊橋技術科学大学では、全体説明の後、グループに分かれて「機械工学」「電気・電子情報」「情報・知能工学」「建築・都市システム」「応用化学・生命工学」の各研究室を訪問させていただき、大学の先生方から直接お話しを伺うことができました。また、案内して下さった学生さんといろいろな話しを聞くことができたのも良かったようです。生徒にとっては、大学というものがイメージできたことや研究の魅力を感じることができたことで、大変有意義な研修となりました。

 トヨタ博物館では、世界のクラッシックカーが数多く展示されており、車好きには魅力的な博物館でした。 



「High School ひかり塾」

 

 9月30日(月)に「High School ひかり塾」として公益財団法人浜松地域イノベーション推進機構「フォトンバレーセンター」の方を講師にお迎えして理数工学科2年生が授業を行いました。

 前半の「身近な光の性質」では、光の速さ、波長、偏光についての活用事例や実験とともにお話ししていただきました。後半は、「光の応用分野」「今後の展望」として光電子技術が応用されている研究や産業への応用などの紹介がありました。医療分野のPET-CTは有名ですが、自動車のセンサーや農業・漁業などにも応用されているということを知ることができました。物理で学習した電磁波(光)が今回の講義で身近なものに感じたとともに、さまざまな可能性をもつ光電子技術の研究に魅力を感じた生徒が多かったようです。

 理数工学科は、理工系の大学進学を目指している生徒が多く、専門の講師の方が直接お話しをしてくださった今回の「High School ひかり塾」は、大変貴重な機会となりました。



令和6年度マレーシア修学旅行事前講習を開催しました。

9月9日(月)、マレーシア政府観光局より講師をお招きし、マレーシア修学旅行に向けて事前講習会を開いていただきました。

浜工の理数工学科では、海外修学旅行を実施しており、これまでも様々な国を訪れてきました。

新型コロナ対応が落ち着いてきたことで昨年度から海外修学旅行を再開し、今年度はマレーシアへ行くことになっています。

 

初めての海外となる生徒も多く、言語の違いはもちろん、色々と心配していることも多かったようですが、食事や街並み、衛生面などについても詳しく知ることができ、自分たちの心配が杞憂であったことに気付いて安心している生徒も多かったです。

 

マレーシアという国は、多民族・多文化・多宗教がうまく共存している国で、母語+αの多言語運用ができる人が多く、また、日本からも多くの企業が進出している国でもあります。

今回のマレーシア修学旅行を通して、浜工で取り組んできた英語学習の成果を発揮するとともに、包括的な社会の中で様々な人たちと共生し、日本国内に留まらず、海外でも産業の発展に貢献できる人物へと成長していく、良いきっかけとなることを期待しております。