男子バレーボール部
【県ベスト16】令和5年度 インターハイ静岡県大会
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インターハイの県大会が開催され、浜松工業は西部地区4位として出場しました。
残念ながらエースの八木(2年・庄内中)が負傷、リベロの大槻(2年・三ケ日中)が体調不良により欠場となりましたが、フルメンバーで挑めるかどうか・フルメンバーでなくても戦えるかどうかも含めてが勝負の世界。
万全ではない状態ですが、言い訳をせずにベストを尽くして戦いました。
1回戦 vs伊豆伊藤 2-1 勝
30-28、25-27、25-14
ー 第1セット ー
八木のポジションに主将の桔川(3年・庄内中)、桔川のポジションに中道(2年・与進中)、中道のポジションに田中(2年・庄内中)を配置するオーダーで臨んだ浜工。リベロも酒見(2年・湖東中)・松尾(1年・高台中)と、一年生も起用されました。
浜工のファーストポイントは桔川のハイセット。ゆったりとした高いトスを渾身の力で打ち込んでいきます。その後、田中のサービスエースでブレイクして5-3とまずまずの立ち上がりを見せますが、レセプションが乱れ6-9とリードを許します。
竹原のサービスエースで早くも2得点目のサーブポイントが生まれるものの、それ以上に相手のサーブが効いてしまい、中盤戦は相手ペース。
田辺がサービスエースを奪われたところで給水を挟むものの、ミドルブロッカーに任せたくなるようなショートサーブにサービスエースを許し10-15でタイムアウトを取らされてしまいます。
持ち前のトランジションでの粘り強さがなく、リベロの酒見・松尾の懸命の守備も流れを変えるには至らず、そして本来攻撃を牽引するはずの竹原が相手ブロックに綺麗にワンタッチを取られ、逆に攻撃の起点にされてしまう苦しい展開。
ここで流れを変えたのは、地区大会に引き続きコートに立つ3年生でした。
田辺がライト平行を綺麗なコース打ちで決定すると、続くラリーで相手の時間差攻撃をキルブロックして14-17と点差を縮めると、桔川が上がってきたトスをすべて決める活躍を見せて20-19と逆転に成功します。
ピンチサーバーで入った宮野(3年・湖東中)も1ブレイクを奪い23-21。相手も意地を見せデュースに突入しますが、桔川が悉くハイセットを決めきる獅子奮迅の活躍を見せ、30-28で第1セットをものにしました。
ー 第2セット ー
2セット目も同じオーダーで臨んだ浜工でしたが、立ち上がりからサーブミスなどの細かいミスが多く、流れに乗り切れないところに頼みの綱の桔川がシャットされ、8-13とリードを許す展開で試合は進みます。
しかし、ここにきてようやくチームとしてのまとまりが出始め、中道のクイック等で得点を重ねて追いすがり、勝負どころの場面でピンチサーバーに西原(3年・細江中)。
絶対にブレイクが欲しい場面で司令塔の山坂(2年・高台中)は田中のクイックを選択し、田中はこの試合初となるアタックによる得点でブレイクポイントを奪い、19-21迫ったところで相手にタイムアウトを取らせます。
このセットもデュースにまでもつれ込む熱戦となりましたが、最後は浜工にミスが出て25-27と決着はファイナルセットへと持ち越されました。
ー 第3セット ー
1・2セットとは対照的に、10-4と浜工が序盤からリードを奪う展開となりました。
久しぶりの出場となったピンチサーバーの中安(3年・北浜中)が大量ブレイクを奪う活躍を見せ、何度も続くデュースに疲労が出たのか、相手にもミスが出始めると流れは一気に浜工へ。
澤田(3年・細江中)・増田(3年・湖西岡崎中)も途中出場を果たし、25-14と総力戦で第3セットをものにして2回戦進出を決めました。
2回戦 vs島田樟誠 0-2 負
20-25、13-25
ー 第1セット ー
前県大会2回戦と同じカードとなった一戦。相手はリベンジに燃える島田樟誠。
大学でも競技を続け、リーグ戦で活躍する選手を多数輩出している非常に熱気のあるチームとの大一番となりました。
樟誠の攻撃の特徴は思い切りのいいジャンプサーブと、遅いAクイック。
遅いクイックと聞くと、ブロックのマークが付きやすそうに思えますが、必ずしもそうとは限りません。ゆったりとしたトスを供給する分、アタッカーの打点高を損ないにくく、ラリー中でもクイックを使うことが容易になります。
また、ラリーが続くとブロックがスプレッドしてしまう場面が多々あるため、マイナステンポのクイックで合わないトスをフェイントで押し込むよりも、十分な助走からゆったりとしたトスを打ち込むクイックの方が、ディガーからすると十分脅威です。
このことから、中道・田中の両ミドルがリード・ブロックでどれだけ我慢できるか、サイドのブロッカーがどれだけ中央をケアしながらサイド攻撃に対応できるかが鍵となりました。
試合は序盤からアタックをブロックで跳ね返され、サーブでも攻められ7-2と一気に突き放される厳しいスタート。
このまま一気に突き放されるかと思いきや、桔川・竹原・田辺らサイド陣がなんとか踏ん張り、12-15と点差を詰めながら中盤戦に突入します。
14-19の場面でピンチサーバーとして青島(3年・湖東中)が入りますが、惜しくもサーブミスでブレイクならず。
それでもチームとして集中力を切らすことなく、相手の遅いクイックにはリードブロックからワンタッチを取り、チームからトスを託された桔川がブロックを吹っ飛ばして得点を重ねます。
しかし、相手のサイドアタッカーの軟打に対応できず後手に回ってしまい、25-20で第1セットを先取されました。
ー 第2セット ー
立ち上がりのS1ローテ、攻守の負担が大きい田辺がサーブで狙われ、1-5とリードを奪われると、その後もチーム全体がセットミスやタッチネットなど精彩を欠くプレーが続き、4-11と苦しい展開が続きます。
6-15の場面で、サーブとその後のディグ力に定評のある山下(3年・湖東中)が相手レセプションを崩しますが、相手のライトから渾身のアタックで惜しくもブレイクならず。地区予選でブレイクを量産した桔川のジャンプサーブも相手を崩し切るには至らず、リードを許したまま後半戦へ。
13-21で鈴木(3年・北浜中)がピンチサーバーとして送り込まれますが、ここもレシーバー全員が反応できないアタックを打ち込まれ、最後は樟誠がクイックで得点を量産。25-13で第2セットを落とし、県ベスト16で浜工のインターハイは幕を閉じました。
試合後は3年生が別れの言葉を述べ、在校生からは代表して大槻が先輩に感謝の言葉を送りました。
3年生との別れに涙を流す下級生もおり、下級生から本当によく慕われた3年生でした。
また、保護者の方におかれましても、応援や送迎などの多大なサポートを頂き、誠にありがとうございました。
次は選手権に向けた新たなスタートが切られます。
引き続き、心身共に成長した姿を見せられるよう、一歩一歩積み重ねていきます。
【西部4位・県大会進出】令和5年度 インターハイ西部地区予選
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雨がしとしとと降る中、インターハイ西部地区予選が行われました。
3年生にとっては最後となり得る位置づけの大会ということもあり、外の曇天模様に反して体育館の中は熱気に包まれた一日となりました。
本校は前大会の結果より、シード校としての出場です。
2回戦 vs常葉菊川 2-0 勝
25-11、25-7
ー 第1セット ー
コロナ禍で自粛となっていた応援が解禁され、ついに大勢の方に観戦して頂きながらのゲームとなりました。
序盤、アタックがなかなか決まらない展開ながらも、八木(2年・庄内中)・田辺(3年・桜が丘中)のサーブで連続ブレイクを奪取し、8-2、13-4とリードを広げることに成功します。
中盤以降も田辺の機動力を生かした攻撃にトスを集めて得点を重ねリードを保つと、終盤、3年生の増田(3年・湖西岡崎中)をピンチサーバーとしてコートに送りますが、残念ながらブレイクポイントには至らず。最後は西原(3年・細江中)がピンチサーバーとして投入され、竹原(2年・曳馬中)のアタックで第1セットをものにしました。
ー 第2セット ー
序盤から主将の桔川(3年・庄内中)のジャンプサーブで2連続エースを奪い、このセットも主導権を握る浜工。今までビッグサーバーと呼べるような得点を直接奪えるサーブを打てるプレーヤーがいない状態でしたが、練習の成果がここにきて発揮される形となりました。
また、司令塔の山坂(2年・高台中)が1セット目とややトス配分を変え、中道(2年・与進中)らのクイックで連続で得点するなど、的を絞らせない試合運びで9-3とリードを保ちます。
その後、点差を広げながら試合は進み、最後はピンチサーバーに入った宮野(3年・湖東中)が相手レセプションを崩し、アタッカーのミスを誘発してゲームセット。このセットも大差での勝利となりました。
とはいえ、ノーブロックの場面でアタッカーがミスをしたり、同じシチュエーションでブロックを何度も吸い込んだり、昨年度に比べて甘いプレーが非常に多く、とても県上位を狙うチームの試合内容ではありませんでした。気を取り直して、次の浜松市立戦へ。
準々決勝 vs浜松市立 2-1 勝
15-25、26-24、25-18
ー 第1セット ー
昨年度の順位決定戦でも激戦となった両校の試合は、戦前の予想通り、非常に盛り上がりつつも難しい試合展開となりました。
加えて、雨天のため練習試合を切り上げた野球部が急遽応援に駆け付け、相手校の活気のある声出しと相まって会場の熱気はどんどんヒートアップ。序盤から両校に対して主審からベンチへ制止が入るほどの大応援が体育館中に響き渡る中、試合は進行していきました。
立ち上がりはサイドアウトの応酬が続く引き締まったゲーム展開で、お互いのアタッカーが得点を重ねます。しかし、8-9の場面で八木のアタックの切り替えしで浜松市立のクイックが決まりブレイクを奪われると、続く相手のジャンプサーブに竹原がエースを許し、流れは一気に相手に傾いてしまいます。エースの八木がキルブロックされ、タイムアウトを取るも、その後のショートサーブでまたしてもエースを奪われ、8-14までリードを広げられる苦しい展開。
その後もなかなかアタックが決めることができず、11-18のタイムアウト後も田辺のアタックが遅れてきたブロックに綺麗に跳ね返され、相手のブロックポイントに。その後も相手のブロックと粘り強いフロアディフェンスを突破できず、焦りからかサーブミスも目立ち、15-25という大差でセットを落としました。
ー 第2セット ー
このセットもこちらのブロックを利用してリバウンドを取り、何度も助走に開き攻撃を組み立ててくる浜市に対して、浜工も守備の綻びを見せまいと各プレーヤーがスプレッド・シフトにならないよう素早くブロックの定位置に戻り、それにフロアディフェンスも連動してポジショニング。両チーム豊富な運動量を保ったままラリーが行われます。
1セット目に大量リードを奪われたサーバーに対し、山坂はクイックを選択し、それに応えた主将の桔川のアタックで無事サイドアウト成功。
浜市も一気にこちらの心を折ろうと、今まで見せていなかった1人時間差、ブロード攻撃、オポジットのXプレーなど、攻撃のカードを一気に切り得点を重ねますが、浜工も負けじと八木のアタックや、今日大車輪の活躍を見せる桔川がクイックとジャンプサーブによるエースで追いすがり、このセットもなんとか僅差のまま中盤戦へ。
中盤以降もラリーが続く展開となりますが、得点源である八木・竹原の両サイドアタッカーへのマークが厳しく思うように得点ができない浜工に対し、ブロックアウトとフェイントでうまく的を絞らせない浜市がじりじりとリードを奪い、15-20と後がなくなったところで浜工のタイムアウト。リベロの大槻(2年・三ケ日中)も相手エースのアタックのコースにはポジショニングできるものの、パワー差で吹っ飛ばされてしまいます。
この敗色濃厚の流れ変えたのは、主将の桔川。
後がない場面で強力なジャンプサーブを放ち続け、崩れてネット上に浮いたレセプションを中道が押し込む等、連続でブレイクを取り相手にタイムアウトを取らせることに成功します。タイムアウト後も桔川の勢いは全く止まらず、八木も相手レシーバーを吹き飛ばして得点を量産し21-21と最後の局面で追い上げるも、浜市もすぐさま八木をブロックで抑え込み、全く譲らず22-24と先にマッチポイントに到達され、絶体絶命のピンチ。
ここまでサイド攻撃中心だった試合巧者の浜市がとどめとばかりにクイックを連続で選択するも、コミットブロック気味に跳んだ中道の手を意識したのか連続で失点。
それでもお構いなしにクイックを選択する浜市の強気のトスワークをまたも中道のブロックが跳ね返し、最後は田辺の時間差がコートに突き刺さり26-24と大逆転で第2セットを浜工がものにしました。
ー 第3セット ー
運命の第3セットは、流れを掴んだ浜工が一気に攻め立てる展開となりました。
序盤から各アタッカーが躍動し14-8と大量のリードを奪い、相手エースを田辺がキルブロック。その流れのままピンチサーバーの山下(3年・湖東中)が相手レフトのサイドライン側のコースを狙う攻めのプレー。サーブは惜しくもアウトとなりましたが、その後も八木が本来の活躍を見せて相手に連続得点を与えず、終始リードを保ったまま第3セットも勝利し、準決勝に駒を進めました。
準決勝 vs聖隷クリストファー 0-2 負
8-25、13-25
3位決定戦 vs浜松修学舎 0-2 負
15-25、14-25
大会2日目は、県内屈指の強豪校に完膚なきまでに叩きのめされる悔しい結果となりました。
結果:西部地区4位 県大会出場
やはりインターハイということで、どのチームも3年生の力が大きく影響した大会となり、本校においてもコートに立つ桔川・田辺の活躍にいつも以上にチームが鼓舞される場面が多々ありました。
加えて、理数工学科の増田は出場機会になかなか恵まれないながらも大会の日は公式記録員を自主的に務め続けてくれました。下級生にはそういった上級生の競技を愛する心を見習い、その想いを背負って戦える人間に成長して欲しいと感じます。
また、本校会場ということで、保護者の皆様におかれましては、悪天候の中で交通整備を行って頂き、誠にありがとうございました。
応援がついに解禁され、選手もさることながら保護者の方々の笑顔や活気も、非常に印象的な大会であったと感じます。
ここから県大会に向け、チームとしてどれだけ慢心を捨て去り謙虚に努力できるかが重要です。
今後とも浜工男子バレーボール部を、よろしくお願いします。
全国屈指の強豪校との合宿を通して
インターハイ予選が2週間後に迫る今日この頃。
土日の2日間、全国レベルのチームが集う合宿に参加させて頂きました。
対戦相手は駿台学園、昌平、洛南、日本航空、愛工大名電、岡谷工業、習志野、東海大相模など…
ここ数年のうちに全国制覇を経験している、もしくは上位進出経験のあるチームが一堂に会して行う試合は、プレー自体のレベルもさることながら、バレーボールに取り組む姿勢など、すべての面において学ぶべきことばかりでした。
練習を積み重ねて高めてきた技術、競技に向き合ってきて育まれた強い身体・メンタリティ。競技に真剣に向き合う人間が集まる体育館は、空気感そのものが異なります。
サーブ一つとってみても、戦術的なショートサーブ、受けたことのない強度のジャンプサーブに対応しきれず、ゲームは常にリードされる苦しい展開ばかりでした。自分たちの弱いローテーションを自力で回せずに連続失点を喫し、相手のミスでやっとローテーションが回り安堵する場面が何度もありました。
こういった局面を跳ね返すには、他チームと比べて秀でた揺るぎない武器がなければなりません。全国屈指の強豪チームの相手に対しては、本校はまだ戦う土俵に上がることすらできていないということを痛感するばかりの2日間でした。
とは言え、相手の強さ・大きさに臆することなく、コートに立つメンバーが果敢にプレーができたこと、ホスト校として失礼のないよう一人一人が与えられた役割を果たそうとしたことは、今後に繋がる成長だと思います。
最後は出場機会に恵まれなかったメンバーでの紅白戦を行い2日間の日程を終えました。
大会までの時間は残り少ないですが、この2日間で得た糧を生かして少しでも良い形で練習を積み重ねていきます。
対戦して頂いた参加校の皆様、ありがとうございました。
12名の新入部員を迎えました!
本年度の350名の入学生の中から、新たに12名の生徒が男子バレーボールへの入部が決定しました。
(プレーヤー11名、マネージャー1名)
(学科順)
内山 凛香(システム化学科・冨塚中)
柴田 真理(システム化学科・入野中)
佐野 悠太(建築科・湖西岡崎中)
吉田 琉星(建築科・天竜中)
小林 和司(機械科・南陽中)
鈴木 佑(機械科・舞阪中)
野田 蒼人(機械科・与進中)
吉田 夢羽(機械科・高台中)
杉村 叡人(機械科・高台中)
松尾 成治(機械科・高台中)
桑子 翔(電気科・湖東中)
河原﨑 弘夢(理数工学科・高台中)
実習と部活動との両立など、実業高校ならではの苦しいこともあるかと思いますが、そこを乗り越えてこその浜工生。
中学校で学んだことを大切にしながら切磋琢磨し、高校でも成長を続けて欲しいと思います。
インターハイ予選まで残り一か月弱。
心身が充実した状態で大会に臨み、成長した姿をたくさんの方に見て頂けるよう、チーム一丸となって努力を積み重ねていきます。
卒業式
卒業式が行われ、今年も3年生が巣立って行きました。
特にコロナの影響を受け、大会の開催もままならない非常に歯がゆい思いをした世代。
この悔しさを是非、これからの人生で昇華させていってほしいと思います。
3年間、お疲れさまでした。
卒業生の思いも背負って、これからも努力を重ねていきます。