情報技術科
【一人一台端末活用の様子】情報(Ei)科1年の日常
どの学校でも一人一台端末(BYOD※1)の活用がスタンダードになりつつある昨今。
浜工でも今年度(2022年度)より、一人あたり一台の端末(iPad)を購入し、授業やクラスでの活用をスタートしています。その中でも、情報技術(Ei)科1年は他の学科に先駆けて6月に端末を購入して頂き、日々の取組に活用中です。
導入に当たって、各御家庭には多分なご配慮を頂き、誠にありがとうございました。
情報技術科は学科の特色も踏まえ、他科のようにタブレット端末ではなく、ノートPCを購入して頂き、実社会において最もシェア率の高いMicrosoft Teamsというグループウェア(※2)を導入しています。これにより、実社会の企業で用いているソフトに慣れ親しみながら、日々の課題の提出や授業資料の共有等を、いつでも・どこでも行うことが可能になりました。もちろんプログラミングも自分の端末で行うことができます。
本日は教室にて、SSH(スーパーサイエンスハイスクール※3)の活動として毎年行われる「海外研修」の選考会に臨む生徒たちが、端末を用いて発表スライドを作成していました。
メンバーそれぞれが自宅や、休み時間を利用して、希望する行先の国のIT企業について情報収集を行ったり、情報教育に関する日本と他国を比較するデータを参照したりしながら、研究について方針を固めていっています。
この他にも、朝からノートPCを開いて課題を行う生徒がいたり、クラスで決めごとを行う際はTeamsのアンケート機能を用いて集計まで自動で行うことができたり、可能性は無限大。もちろん、情報棟の実習室の設備も整ってはいますが、自分自身の端末を自分自身で責任をもって設定・管理を行い、自分が作業が行いやすい環境を整えることが重要です。
コンピュータに使われるのではなく、コンピュータを真の意味で使いこなせる人材を目指しながら、端末の活用の幅をどんどん広げていきたいと思います。
※1 BYOD : Bring Your Own Device
もともとの意味は、自分自身が所有している端末を業務で用いること。
使い慣れた端末を使うことで業務の効率化・企業のコストカットが期待できる反面、セキュリティのリスクが高まる。
※2 グループウェア
組織に所属する人々のコミュニケーションを円滑にし、業務を効率化するためのソフトウェアのこと。
「スケジュール管理」、「ファイル共有」、「チャットやビデオ会議などメンバーとの連絡」など様々な機能がある。
Microsoft Teams 公式サイトはこちら←
※3 SSHについてはこちら(国立研究技術開発法人 科学技術振興機構のページ)←
【授業紹介】工業技術基礎(1年・必修)
本日は1年生の「工業技術基礎」の授業が行われました。
工業技術基礎では、1学期に情報分野における基礎的な知識やスキル(主にキーボードを見ないで入力を行うタッチタイピングと、実習設備の使用方法)を身に着けます。
そして2学期から6~7名ほどの班に分かれ、様々な実習をローテーションで学んでいきます。
授業内容はハードウェア・ソフトウェア偏りなく実施され、本日はC言語、電力供給の法則、Kicad、論理回路(論理圧縮)の4つのテーマに各班が分かれて実習を行いました。
C言語はプログラミング技術という授業と並行して行われ、今回はプログラミングの基本である「配列」について学びました。
プログラミングの授業では、どの学年も情報処理部のメンバーが活躍します(情報処理部のページはこちら)。分からないことも教えあいながら、コツコツと理解を深めていきます。
Kicadは電子回路の設計を行いつつ、それをプリント基板へスムーズに変換できるソフトです。今回はその基礎的な使い方を学びました。
電力供給の法則、論理回路(論理圧縮)は実際に回路を組みながら、実験結果を記録していきました。
現代ではコンピュータが進化し、ハードウェアについてよくよく理解していなくても、とりあえずプログラムを組んで動作させることが可能になりました。
しかし、自分の進路について考えを深めつつ、これからの情報技術を支える人材を目指すならば、プログラムなどのソフトウェアに偏ることなくハードウェアについて理解することも、非常に重要なことです。
この前入学したと思った1年生も、もうすぐ2年生。
その場しのぎの暗記で逃げることなく、しっかりと頭で汗をかきながら頑張っていきます。
【授業紹介】ネットワーク技術(3年・選択科目)
現在3年生が「ネットワーク技術」という授業の中で、トラブルシューティング実習に挑戦しています。
ネットワーク技術では、今や誰もが利用する「インターネット(ネットワーク)」という技術について、その成り立ちから、なぜ世界中の人々と通信できるのか、どのような決まり(プロトコル)で機器同士が繋がっているのかを総合的に学んでいきます。
授業の中では、それらを理解するための座学だけでなく、LANケーブルを自作したり、ノートPCやスイッチ、ルータなどの機器を用いてネットワークを構築したり、実習も数多く実施します。
実際に用いられている情報機器を用いて、自分で設定を変更したり、ハブにケーブルを繋いでみたりすることで、より体験的に学びを深めていけるよう授業が構成されています。
その集大成として臨んでいるのがこのトラブルシューティング実習です。
教員があらかじめ構築したネットワーク内部に障害を仕込み、わざと不具合を発生させておきます。その不具合を、生徒は今まで学んだ知識と実習での経験を班ごとに総動員して原因を特定し、ネットワーク構成図通りの正常な状態に復旧させる(トラブルシューティングする)、といった内容のものです。
一口に「インターネットに繋がらない」といっても原因は多種多様です。単純に機器のどれかの電源が入っていないだけかもしれない、ケーブルの断線や機器の不具合といったハードウェアの問題かもしれない、果てはDNSサーバやDHCPサーバの設定ミスなどのソフトウェア的な問題かもしれない…
トラブルシューティング実習を開始した1月初旬はなかなか原因が特定できない班が多かったものの、現在では
「とりあえずここからここまでping(通信の状態を確かめるコマンドの一種)通して確かめよう」
「スイッチ挟むと繋がらないから原因はここじゃない?」
「内部のネットワークは繋がってるんだから原因は外に行くルータでしょ」
など、様々な可能性を考慮しながらも、確実に原因に迫っていけるようになった班が続々と出てきて成長を感じられます。
これで本授業も残すところは学年末テストのみ。
幅広く活躍できるIT人材の育成を目指して、生徒とともに今後も努力していきます。
工場見学(情報技術科2年)
3学期の工場見学で、「応用電機株式会社 浜松事業部」を見学に行きました。
少人数のグループに分かれ、工場内の説明を受けた後、卒業生の方からお話をして頂きました。
生徒にとって進路選択の一助になる貴重な経験となりました。
応用電機の皆様、お忙しい中ご対応頂きありがとうございました。
静岡大学-情報学シンポジウム2021
情報技術科3年生が、静岡大学情報学部が開催する情報学シンポジウム2021に参加しました。
毎年開催されているシンポジウムですが、いつも12月の冬休みに実施されているのが、今年はこの時期に変更。
いつもなら、静岡大学浜松キャンパスで行うイベントですが、新型コロナ対策のためリモートで開催。
浜工のパソコン室からの参加です。
浜工からは、昨年に引き続き「路線バス到着時間の予測」を研究発表。
今年の高校生の発表は、浜工だけでした。