情報処理部のトピックス
パソコン甲子園2023本選が終了しました
11月11日(土)12(日)と2日間に渡って行われた、パソコン甲子園2023の本選が終了しました。
本校の情報処理部からプログラミング部門に1チーム、モバイル部門に2チームが出場し、1日目はプログラミング部門の競技、2日目はモバイル部門の競技と表彰式が行われました。
本選出場チームとメンバーは以下の通りです。
プログラミング部門:チーム『累進課題』菊池悠矢、田中健詞(情報技術科3年)
モバイル部門:チーム『おいしいな林檎飴』金原大空、田畑礼凰、叶木優羽(情報技術科2年)
チーム『distorted triangle』鶴田凪(電気科3年)、定方令、水島大樹(理数工学科3年)
残念ながら、結果は両部門とも入賞を果たすことはできませんでした(本選結果はこちら)。
プログラミング部門では、当初から、本校の実力は上位の有名進学校のチームに遠く及ばないことは分かっていましたが、目標を8位入賞において臨みました。目標を果たすことはできませんでしたが、出場全チーム中で本校が開始わずか7分で1問目の正解を最初に出すことができたのは、日頃の練習で問題の読解力とコーディング技術を向上させてきた成果だと言えると思います。
入賞チーム以外の最終順位は後日来ることになっている事務局からの連絡待ちですが、おそらく30チーム中15位前後で、昨年よりは9位ほど順位を上げることはできました。また、今大会の問題は昨年より難易度が高く、全問正解したチームはありませんでした。本校チームの正答数は13問中5問で、これは現在の実力相応ではありますが、誤解答の提出が1回もなければ順位は10位前後になったと思われます(同点の場合誤解答の提出回数が多いほど順位が下がります)。
|
|
|
競技会場の様子(1問正解する毎に風船が上がります) | 『累進課題』は5問正解したので五つの風船を持ってます |
モバイル部門では、3年生チームの『distorted triangle』が「かんたんヘルスケアアプリ Sango」を披露しました。これは、マイクに向かって一言「おはよう」と発するだけで、「体温」、「声色」、「匂い」の情報を同時に測定し、その結果から健康状態を把握できるアプリです。アイデアは優れたものがあったと思いますが、実装できていない機能があったり、完成度が低かったりしたことで高い評価を得ることはできませんでした。
2年生チームの『おいしいな林檎飴』は、勉強の集中力と学力向上をサポートするアプリ「ふぉーかすと」を披露しました。これは、勉強のやる気をある人を対象に、スマフォアプリの使用制限サポート機能、勉強の目標時間を設定するタイマー機能、教科別勉強時間のグラフ化、勉強仲間と意欲を高め合う機能などが盛り込まれていました。アプリ自身はよく作られていたのですが、審査員からは、アプリの使用制限機能がOSに標準で装備されていることを指摘され、このアプリの存在意義の一つが疑問視されてしまったのが敗因だと思われます。
『distorted triangle』のプレゼンテーション | 『おいしいな林檎飴』のプレゼンテーション |
パソコン甲子園2023本選が始まりました。
パソコン甲子園2023の本選が始まりました。
本校は、情報処理部からプログラミング部門に1チーム、モバイル部門に2チームが出場しています。
本選出場チームとメンバーは以下の通りです。
プログラミング部門:チーム『累進課題』菊池悠矢、田中健詞(情報技術科3年)
モバイル部門:チーム『おいしいな林檎飴』金原大空、田畑礼凰、叶木優羽(情報技術科2年)
チーム『distorted triangle』鶴田凪(電気科3年)、定方令、水島大樹(理数工学科3年)
今日は開会式の後、13:55からプログラミング部門の競技が始まっています。
開始7分後、出場30チーム中、最初に1問目の正解を正解したのは、本校のチームP22「累進課題」でした。現在、競技時間4時間のうち2時間が経過し、本校は5問正解の10位につけています。上位は相変わらず有名進学校チームが占めています。
目標はあくまでも入賞ですが、最後の1分まで粘って1つでも順位を上げてくれることを期待したいものです。
|
|
|
1問目正解直後のチーム『累進課題』 | 競技開始2時間の順位 |
明日はモバイル部門の競技が行われます。今日のモバイルチームは明日のリハーサルとデモセッションの準備をしています。
デモセッションの練習中『おいしいな林檎飴』 | デモセッションの準備中『distorted triangle』 |
アプリの完成度が今一つなのが心配されますが、明日の本番では果たしてどんな評価が得られるでしょうか?
パソコン甲子園 プログラミング部門本選(全国大会)出場
パソコン甲子園 プログラミング部門の本選(全国大会)出場チームが9月25日(月)に発表され(詳細は こちら )、本校 情報処理部 の チーム『累進課題』(菊池悠矢、田中健詞(情報技術科3年)) が本選出場を果たしました。 本校の本選出場は、今回で20大会連続 (最多出場記録更新中) となります。
また、既に本選出場を決めているモバイル部門のチーム『おいしいな林檎飴』、『distorted triangle』とあわせ、昨年に続き2部門同時本選出場になります。
本選出場のチーム『累進課題』 (菊池悠矢・田中健詞 情報技術科3年) |
新人賞のチーム『全完』 (寺田藍丸・橋本恵 情報技術科1年) |
プログラミング部門の予選は、9月9日(土)に全508チーム(2名/1チーム)で行われました。難易度の異なる全11問(200点満点)が出題され、それを解くプログラムの正解数による合計得点を競いました。
本選に進めるのは、この予選成績の上位10チーム(成績枠)と、地域性を考慮して実行委員会が選出する20チーム(地域枠)の計30チームになります。
本校も成績上位枠での本選出場を目指してはいるのですが、成績上位枠は有名進学校の独占状態で、今回も地域選抜枠での本選出場での出場となります。
今回、3年生チームが本選に進むことにはなりましたが、実は、予選競技終了30分前までは、本校のトップは1年生チームでした。しかし、終了1分ほど前に3年生チームが逆転し、なんとか3年生の面目を保つことができたという状況でした。
なお、この1年生チームは、情報技術科の寺田藍丸君と橋本恵君で、1年生チームの中で地域ブロックごとの成績1位チームに与えられる、新人賞を受賞しています。
日本情報オリンピックの一次予選が行われました。
9月16日(土)、第23回日本情報オリンピック(JOI 2023/2024)の一次予選(第1回)が開催され、本校からは情報処理部と情報技術科から41名が参加しました。
日本情報オリンピックは、高等学校2年生までの競技プログラマー日本一を決める大会で、与えられた課題を解決するプログラムを作成します。競技では、与えられた課題に対する性能の良いアルゴリズ ムを設計し、さらに、それをプログラムとして適切に実装することが求められます。
日本情報オリンピックは、国際情報オリンピック(次回エジプト大会)の日本代表選考会を兼ねています。
一次予選、二次予選、本選、と進み、本選での成績上位30名程度が日本代表を選抜する春期トレーニング合宿のメンバーに選ばれます。本校からは過去7回のべ8名がこのメンバーに選ばれています。
今回の一次予選は4問(400点満点)を80分で解答し、3問以上の正解で合格となります。
本校の参加者は、39人が全問正解し一予選を通過することができましたが、残念ながら2名が合格することができませんでした。一次予選はまだ2回のチャンスがあるので、この2名はなんとか次の機会には合格してほしいものです。
なお、本校で最初に全問正解したのは、情報技術科1年生の寺田藍丸君です。全問正解までに要した時間は、何と2分36秒!これは驚異的な速さです。
二次予選の問題は一気に難易度が高くなりますが、この調子で、二次予選にも合格者が出てくれることを期待したいと思います。
|
||
競技の様子 | 情報技術科1年 寺田藍丸君、2分36秒で全問正解 |
パソコン甲子園「プログラミング部門」予選が終了しました
9月9日(土)、パソコン甲子園「プログラミング部門」の予選が、全国から508チーム(1チーム2名構成)が参加して行われました。
本校からは、情報処理部の25チームが参加しました。
プログラミング部門では、プログラミングの知識と技術が競われます。制限時間(3時間)内に出題された問題に対する解答プログラムを作成し、正解した問題ごとの得点の合計で順位が決定されます。
本選へ進めるのは、この成績上位10チームと成績と地域性を考慮して選抜される20チーム程度の、計30チームほどです。
本校は、これまで第1回大会を除く全ての大会で本選出場を果たしてきましたが、近年は上位チームの多くを中高一貫の有名進学校が独占する状況が続いており、本選出場は年々危うくなっています。
今回も、残念ながら競技終了30分前の段階で、10位以内に入っているチームはありませんでした。
しかし、なんと、2,3年生チームを押さえて、1年生のチーム「全完」が終了30分前の順位で20位に、3年生のチーム「累進課題」がなんとか22位に入っています。
終了前30分で順位表示の更新は停止されていますが、果たしてどちらかのチームが地域選抜枠で本選に進むことができるでしょうか?また、1年生の成績優秀チームに与えられる「新人賞」は取れるでしょうか?
もし、1年生チームの地域選抜枠に選ばれた場合、1年生チームの本選出場は本校で初となります。
選出結果は、9月25日(月)に発表されます。
競技中の様子 | 終了30分前の順位 |
SuperCon 2023 結果発表・閉会式
夏の電脳甲子園「 Supercomputing Contest 2023」 の本選が終了しました。
8月21日(月)~24日(木)の4日間にわたり、スーパーコンピュータ「富岳」を用いた熱い戦いが繰り広げられました。入賞したのは以下の3チームです。高校名横の秒数は、与えられた課題の解が得られるまでにかかった計算時間です。
1位 KMB76 灘高等学校 1.85秒
2位 honyanya 開成高等学 6.43秒
3位 prism 筑波大学附属駒場高等学校 6.60秒
1位の灘高等学校のKMB76の計算時間は驚異的な速さで、他チームを圧倒しての優勝でした。灘高校は3年連続の優勝です。
このチームのプログラムは、メモリアクセスの制約を回避するために、小さなブロックに分割して並列ソートをしたり、探索範囲の枝刈りを行ったりと、考え得るほとんどの方法を盛り込んだ舌を巻くものでした。
本選出場の生徒達は、世界最速のスーパーコンピュータの1つである「富岳」といえども、その性能を発揮するには、いかにハードウェアの特性を生かすプログラムを作れるかが重要であることが、この大会を通して実感できたと思います。
本校の2チームはどうだったかというと、閉会式で発表された正式記録は3位まででしたので、最終結果はまだ分かりません。
各校の記録は後日送られてくるとのことですが、記録がつくのはサンプルプログラムの性能を上回ったチームのみで、計算時間が概ね20秒以下の10位までになるようです。
本校の2チームはどちらも15秒前後、4位と5位のチームの計算時間は10秒を切っているそうなので、本校はおそらく6~10位になると思われます。(8/28 最終結果が届きました。10秒台前半のチームが団子状態で、結局本校のTAG3は11位、nullは12位でした。)いずれにしても、入賞チームには遠く及びませんので、まだまだ精進が必要なようです。
とはいえ、今大会の本選出場を果たしたのは、出場枠20チームに満たない18チームだけでした。これは、予選応募全チームの中で予選課題を正解できたチームが18チームだけであったからだそうです。有名進学校が居並ぶこの18チームの中に、本校の2チームが入っているということは誇れることだと思います。本校も過去、優勝、準優勝の経験もあるだけに、来年は是非リベンジを果たしてもらいたいものです。
なお、今回の本選問題は、「最近点追探索」を行うものでした。詳細はこちらを参照して下さい。
閉会式後は、協賛企業が提供する景品のあみだくじによる抽選会が行われました。本校のチームTAG3の3人は「富岳」の先代機にあたる「京」の「手ぬぐい」を引きあてました。
閉会式と抽選会 | ||
SuperCon2023 本選の競技が終了しました
今日は、Supreconputing Contest 2023 本選4日目です。
13:00 をもって本選競技が終了し、両チームとも課題プログラムを無事提出することができました。15:00 までに、課題プログラムのレポート提出も終わり、あとは明日の結果発表を待つばかりです。
今回の本選問題は、「最近点対探索」でした。
【問題概要】
番号の付いた点がランダムに分布している2次元空間において、これらの点の中で最も距離の近いペアを見つける問題です。
近傍探索は様々な物理シミュレーションで粒子の相互作用を計算するときに用いられます。例えば、分子同士の相互作用やクーロン力、重力などの計算です。これらのシミュレーションでは、近傍の粒子同士の計算は厳密に行い、遠方の粒子同士の計算は近似的に行うため、近傍の粒子を特定する必要があります。
素朴なアルゴリズムでこのペアを見つけようとすると、 N 個の点に対してN2 にほぼ比例するような計算の手間を要します。N が大変大きくなると膨大な計算時間を要するため、これをいかに効率よく見つける方法を考えなければならないわけです。
課題プログラムのレポート作成中 | ||||||
チーム null | チーム TAG3 |
両チームとも、とりあえず解が得られるプログラムは完成できたようですが、手応えはどうだったでしょうか?感想を聞いてみました。
チーム null(内田、小林、杉山)
浜工のスパコン(Sudume)を使うことで、競技時間外であってもプログラムを実行することができ、作成しているソースコードの精度を試すことができたのでよかったです。また、細かいところまでみれば、もう少し高速化できた気がします。
サンプルコードが配布されていたので少し戸惑いましたが、できることはやれました。1,2日目に徹夜で作った基数ソートと二分探索木がボツになったのは悲しかったです。
新しい事に挑戦し、さらに新しい知識を得ることができたのでよかったです。通常の競技プログラミングとは傾向が違っていたので戸惑いましたが、無事完成させるすることができたのでよかったです。
チーム TAG3(天野、内山、中村)
問題文が短いにもかかわらず非常に難しかった。スパコン「富岳」を使えて、良い経験になりました。
長い時間、チームと協力して問題を解くという特別な体験を通して、プログラミング力だけでなく集中力や忍耐力も成長できました。
世界に誇る富岳の性能を引き出すには、想像以上に大変で、現実の厳しさを知しました。
何日もかけて、同じ問題を解くのは初めてだったので、大変でした。
結果は明日の表彰式・閉会式(Zoomでのオンライン)で発表されます。
【日時】2023年8月25日(金)14:00~16:00
SuperCon2023本選2日目
今日は、Supreconputing Contest 2023 本選2日目です。
大会規則上、まだ問題は公開できませんが、両チームとも、富岳の性能を引き出すための並列化とデータ構造の改良に取り組んでいます。
今のところ、チームTAG3は順調に改良が進んでいるようです。
一方のチームnullは、まだ納得のいくプログラムには至らないようです。
富岳が使えるのは残り1日半、最後まで粘り強く頑張ってくれることを期待しましょう。
両チームとも問題の考察、議論を重ねプログラムの改良に取り組んでいます。 |
SuperCon2023本選が始まりました
Supercomputing Contest 2023 の本選が始まりました。
今日から5日間(8月21日(月)~25日(金))にわたり、全国から予選を勝ち抜いた 18チーム が熱い頭脳戦を繰り広げることになります。 本選は、オンラインで理化学研究所の世界一のスーパーコンピュータ「富岳」を使⽤して行われます。
本校からは昨年に引き続き、情報処理部の2チームが出場します。本校は13年連続の本選出場で、2チームが出場するのは今回で11回目です。また、全員が2年生なのは今回が初めてになります。
出場チームのメンバーは、以下の通りです。
チーム null 内田侑希(情報技術科2年)、小林昊一郎(情報技術科2年)、杉山雄哉(理数工学科2年)
チーム TAG3 天野結喜(理数工学科2年)、内山冴宇(理数工学科2年)、中村俊太(理数工学科2年)
チームnull | チームTAG3 |
大会初日の様子
9:00より開会式が開催されました。その後、午前中はオリエンテーションが行われ、本選課題、スーパーコンピュータ「富岳」の使用方法、並列処理に必要なOpneMPやMPIの説明などを受けました。
昼食後、13:00から「富岳」へ接続するための設定をチームメンバー各自が行いました。少々接続に手間取ったメンバーもいましたが、無事全員が接続できました。
テストプログラムの作成・実行を試した後、両チームとも本選課題のプログラムに取りかかっています。
本選課題のプログラム作成は完成したプログラムの提出締め切りは大会4日目(8/24(木))の13:00です。
なお、最終日(8/25(金))は結果発表と表彰式となります。
パソコン甲子園2023 モバイル部門本選出場決定!
7月24日、パソコン甲子園2023 モバイル部門において予選の結果が発表されました。
本選へ出場できるチームは8チームですが、本校からはなんと2チームが出場することとなりました。
パソコン甲子園のモバイル部門競技は、Androidスマートフォンを対象に、テーマに基づいた"夢のある"アプリケーションを企画・開発し、その総合的なプロデュース力を競い合うものです。今年のテーマは「30」で、予選では提出した企画書をもとに、企画力・インパクト・実現可能性・実用性の観点で審査されました。
本選出場は昨年に引き続き2年連続で、本校から2チーム選出されるのは初めてです。
本選出場チームは以下の通りです。
チーム名:おいしいな林檎飴 金原大空(情報技術科2年) |
チーム名:distorted triangle 定方 令(理数工学科3年) |
本選では実際に作成したアプリケーションをもとに、「プレゼンテーション」と「デモンストレーション・セッション」を行い審査されます。
10月4日まで制作期間、11月11日~12日が本選となっているので、良い報告ができるように作品制作とデモ・発表の準備を進めていってくれると思います。