情報処理部のトピックス
SuperCon2024 本選競技が終了しました
今日は、Supreconputing Contest 2024 本選4日目です。
13:30 をもって本選競技が終了し、両チームともとりあえず課題プログラムの提出はできました。15:30 までに、課題プログラムのレポート提出も終わり、あとは明日の結果発表を待つばかりです。
今回の本選問題は、「森林火災の消火」でした。
【問題概要】
森林に覆われた島で発生した森林火災の消火活動をシミュレーションする問題です。
次のような森林火災モデルが与えられています。
・森林に覆われた島があり、周囲の海の一部を含めて格子状に区切られています。
・各格子上で「燃えていない木の密度」,「燃えている木の密度」,「燃えてしまった木の密度」が一定の規則に従って時間変化していきます。
・ある時刻に複数箇所で火災が同時に起こり、消火隊に出動要請されますが、消火隊は普段島外にいて、出動要請を受けてから島に向かいます。
・火災が発生してから島に到着して消火作業を開始するまでの間、森林の状態は与えられた規則に従って変化していきます。
・消火隊ができる作業は木を切り倒すことのみで、消火活動終了後、燃えていない木をできるだけ多く残す必要があります。
競技で作成するプログラムは、燃えていない木の密度の総和をなるべく大きくするよう、各格子で切り倒す木の密度を決定するものです。
課題プログラムのレポート作成中 | ||||||
チーム Radish | チーム SiestaMh |
両チームとも、慣れないMPIプログラムのデバッグに苦戦していたようです。競技の様子を横から見ていた感じでは、残念な結果に終わりそうな気がしているのですが、手応えはどうだったでしょうか?感想を聞いてみました。
チームRadish(内田・小林・内山)
・SQUIDは、実行キューが詰まっていて実行に時間がかかって不便でしたが、富岳よりは使いやすい環境でした。
・私達にとっては初のヒューリスティック的な問題で苦戦しましたが、いい経験になりました。
・変数が多く、問題の数式を読み取るのに時間がかかってしまいました。
・初のベクトル化プログラミングが難しかったのと、MPIの扱いがうまくいかない部分があり、出力に問題が発生してして困りました。
・運営の方々のサポートが手厚ったのには助かりました。
・最後まで出力の同期をうまくとれていなかったことに気づけず、提出ギリギリでチューターさんの協力のもとで修正したので、不正な出力になっている可能性を残したのがとても残念です。
SiestaMh(天野・杉山)
・去年はなかったベクトル化を使え新しい体験ができ楽しめました。
・プログラムがベクトル化されたときの速さには驚きました。
・終了1時間前に採点をしたら木の密度が負になっていることに気づいたのですが、原因がわからず直すことができなかったのが残念です。
・OpenMPをうまく使えなかったり、バグの原因がわからずそのままになってしまったりと、悔いが残る結果になってしまいました。
結果は明日の表彰式・閉会式(Zoomでのオンライン)で発表されます。
【日時】2024年8月23日(金)14:00~16:00
SuperCon2024 本選2日目
今日は、Supreconputing Contest 2024 本選2日目です。
両チームとも実装方針が決まり、課題プログラムの作成に取り組んでいます。サンプルデータの実行はでき、ベクトル化と並列化の考察を進めていますが、MPIのプログラミングには苦戦しているようです。
両チームとも並列化の考察と議論を重ねMPIプログラムに取り組んでいます |
SQUIDが使えるのは残り1日半、MPIはQUIDの性能を引き出す決め手となるので、最後まで粘り強く頑張ってくれることを期待しましょう。
情報オリンピック「レギオ」講習会
情報処理部の1年生が、情報オリンピック日本委員会主催の「レギオ」講習会に参加しました。
「レギオ」とは、地域密着型の学習支援講習会で、情報オリンピックの予選参加を目指す生徒に、プログラミングとアルゴリズムの基礎的なトレーニングが行われます。実践的なトレーニングを通じて、プログラミングやアルゴリズムの効果的な独習方法を身につけるのを目的として、毎年開催されいます。
以前は静岡大学にて講義を受ける形でしたが、コロナ禍以降、オンラインで開催されるようになりました。
指導にあたるのは情報科学が専門の大学の先生で、静岡会場では、静岡大学情報学部の小暮 悟 教授、常葉大学経営学部 山下 浩一 教授、同 山本 頼弥 講師 が担当してくださいました。
情報基礎室からのオンライン(Zoom)参加です |
本日の講習は、途中昼休みを挟んで、10:00~16:30まで行われました。基本的でよく使われるアルゴリズムと少し複雑なアルゴリズムを学習し、情報オリンピックの一次、二次予選問題に挑戦しました。
情報オリンピックの一次予選は9/16(月)に行われます。全員が二次予選に進めるよう、しっかり実力を付けて欲しいものです。
SuperCon2024本選が始まりました
Supercomputing Contest 2024 の本選が始まりました。
今日から5日間(8月19日(月)~23日(金))にわたり、全国から予選を勝ち抜いた 17校20チーム が熱い頭脳戦を繰り広げることになります。 本選は、オンラインで大阪大学のスーパーコンピュータ「SQUID」を使⽤して行われます。
本校からは昨年に引き続き、情報処理部の2チームが出場します。本校は14年連続の本選出場で、2チームが出場するのは今回で12回目です。また、全員が昨年度の本選出場者です。
出場チームのメンバーは、以下の通りです。
チーム Radish 内田侑希(情報技術科3年)、小林昊一郎(情報技術科3年)、内山冴宇(理数工学科3年)
チーム SiestaMh 天野結喜(理数工学科3年)、杉山雄哉(理数工学科3年)
開会式が始まりました | 戦略検討中のチームRadish(左)と チームSiestaMh(右) |
大会初日の様子
9:00より開会式が開催されました。その後、11時頃まで約2時間半にわたってオリエンテーションが行われ、本選課題、スーパーコンピュータ「SQUID」の構成と使用、並列処理に必要なベクトル化やMPI,OpneMPの説明などを受けました。
大会規則上、詳細は述べられませんが、今回は「森林火災の消火」をテーマとした課題が出題されました。オリエンテーション終了後、チームメンバー達は早速プログラミンの戦略を練り始めました。8個のベクトルノードをどう使いこなすかが勝負の鍵となりそうです。
その後、昼食を挟んでいよいよ13:00から「SQUID」でのプログラミングの開始です。テストプログラムの作成・実行を試した後、両チームとも本選課題のプログラムに取りかかっています。
本選課題のプログラム作成は完成したプログラムの提出締め切りは大会4日目(8/22(木))の13:00です。
なお、最終日(8/23(金))は結果発表と表彰式となります。
SuperCon2024 本選出場校発表
7月3日、 夏の電脳甲子園「 Supercomputing Contest (SuperCon)2024」 の本選(全国大会)出場全チームが発表されました。本校からは、 情報処理部の 2チームが本選(全国大会)へ出場 します。Supercomputing Contest は、科学技術の話題を題材に、スーパーコンピュータを使ったプログラミングの技術を競う競技大会です。
本選へ出場するのは、全国の予選を通過した20チーム(1チーム2または3人編成)です(予選は、6月5日(水)~6月21日(金)に行われました)。
本校は 14年連続の本選出場 、2チームが出場するのは今回で12回目となります。今回の本選出場メンバーは、チーム編成に若干変更がありますが、全員昨年の本選出場者です。昨年の本選では余り成績は振るいませんでしたが、今年は全員3年生で一部のメンバーはこれが最後の大会となることもあり、なんとか雪辱を果たしたいところです。本校以外の本選出場チームは、ほとんどが高偏差値の進学校ばかりですが、気後れせずに3位以内の入賞を目指して臨みたいと思います。
本選は、大阪大学のスーパーコンピュータ「SQUID」を使⽤し、8月19日(月)~21日(金)の5日間に渡ってオンラインで行われます。
本校の出場チームおよびメンバーは以下の通りです。
本選出場(チーム: Radish)
内田侑希(情報技術科3年)、小林昊一郎(情報技術科3年)、内山冴宇(理数工学科3年)
本選出場(チーム: SiestaMh)
天野結喜(理数工学科3年)、杉山雄哉(理数工学科3年)
チーム: Radish | チーム: SiestaMh |
本選出場全チームは以下の通りです(チーム名のアルファベット順)
チーム名 | 学校名 |
akashi | 明石工業高等専門学校 |
ANAYA | 岩手県立盛岡第一高等学校 |
BeatAll | 麻布高等学校 |
Calamari | 筑波大学附属駒場高等学校 |
cicada | 東京工業大学附属科学技術高等学校 |
GGlobe | 東京都立新宿山吹高等学校 |
KohakuCH | 千葉県立長生高等学校 |
LogLogN | 駒場東邦高等学校 |
nmk57 | 茨城県立並木中等教育学校 |
Radish | 静岡県立浜松工業高等学校 |
SAMURAI | 筑波大学附属駒場高等学校 |
SiestaMh | 静岡県立浜松工業高等学校 |
smColon | 富山県立富山中部高等学校 |
tcAtCa | 筑波大学附属高等学校 |
TCAYIY | 筑波大学附属高等学校 |
terminal | 開成高等学校 |
TOMATOES | コードアカデミー高等学校 |
yakuman | 福岡県立筑紫丘高等学校 |
yknkpan | 群馬県立太田女子高等学校 |
yz | 武蔵高等学校 |
1年生「C言語卒業プロコン」を開催しました!
5月29日、1年生へ向けて「C言語卒業プロコン」を開催しました!
1年生は入部してからの2か月間、C言語を用いてプログラミングの基礎を学んできました。
4月に開催されたプロコン以降、より効率の良いプログラムを書くために、累積和、二分探索などといった発展的な内容も扱ってきました。
今回は1人の2年生に勝つことが出来れば景品を獲得できるとのことで、熱い戦いが繰り広げられました。
結果は4人が2年生に勝ち、景品を獲得することが出来ました。
今回は前回のコンテストに比べて難易度が大きく上昇しましたが、各々日ごろの努力の成果を発揮していました。
特に1位の廣瀬大伍さん(機械科1年)、2位の松浦航亮さん(情報技術科1年)が飛びぬけて強い印象でした。
C言語を卒業してからはC++という言語を扱っていきます。1年生の今後の活躍にご期待ください!
---コンテストに取り組む1年生(手前)と2,3年生(奥)---
By Ei2 寺田藍丸
部内コンテストを開催しました!
浜工の情報処理部では、2年生の先輩から1年生の後輩に、競技プログラミングの授業をすることが伝統となっています。
今日は、その授業内容の確認として、1年生向けのコンテストを実施しました。
1年生にとっては、はじめてのプログラミングコンテストになりました。
問題は、すべて浜工独自のジャッジシステム(HOJ)のオリジナル問題です。
相談無しで自分だけの力でプログラムを作ることは、慣れていないと難しいですが、それぞれが授業の内容を振り返りながら頑張る様子が見受けられました。
最初は誰でも難しく感じるので、これから少しずつ力を付けて、部を引っ張っていくような存在になってくれることを期待しています。
なお、今回のコンテストの問題は、HOJで公開されていますので、ぜひ挑戦してみてください。
---コンテストの問題を解く部員(手前:1年生、奥:2,3年生)の様子---
by Ei2 寺田藍丸
新入生歓迎会を行いました。
情報処理部に新たに、1年生13名が入部しました。
今年は情報技術科から8名、理数工学科、電気科から2名、機械科から1名が入部しました。
それに伴い、新入生歓迎会を行いました。
学年関係なく楽しめたと思います。
これからの1年生の活躍にご期待ください!
by Ei2 寺田藍丸
「努力の跡」成果発表会/部内プログラミングコンテスト
情報処理部では、年度末に2つの部内コンテストが実施されます。
今年もアプリケーションなどの作品を作成するコンテストと、競技プログラミングの問題を解くコンテストの2つが実施されました。
情報処理部には、競技プログラミング部門とアプリケーション開発部門の2つの部門がありますが、
この年度末の取り組みには、部門関係なく部員全員が参加します。
今年も2日に分けて、それぞれのコンテストが実施されました。
「努力の跡」成果発表会 ー 2024/03/28
情報処理部では、昭和48年の創部以来、1年間の活動をまとめた「努力の跡」という部誌 (Web) を毎年作成しています。
この「努力の跡」では、1人1つずつ好きなアプリケーションなどを制作し、そのプレゼンテーションを行います。部誌には、その成果をWebページの形にしてまとめています。
今年も種類豊富な作品が発表されました。
2D/3Dゲームだけでなく、生活をより良くするアプリケーションなど、実践的なものもありました。
普段、競技プログラミングをしているだけでは触れられない、様々な技術に関する情報をお互いに共有することもできたと思います。
午前は1年生の部、午後には2年生の部の発表・投票が行われました。
投票により、各部門の順位が決定され、1位~5位には図書カードが贈呈されました。
1年生の部
順位 | 学科 | 氏名 | タイトル |
1位 | 情報技術科 | 長倉 啓哉 | (イラ)^2棒 |
2位 | 情報技術科 | 須藤 瑛富 | 迫真パスワード管理部~暗号化の裏技~ |
3位 | 情報技術科 | 佐原 柊哉 | パクパクもぐもぐ |
4位 | 理数工学科 | 江尻 宗一郎 | avoidance game |
5位 | 情報技術科 | 橋本 恵 | FPS |
2年生の部
順位 | 学科 | 氏名 | タイトル |
1位 | 情報技術科 | 内田 侑希 | 情報処理部の出席管理システム「Syoribu Attend」 |
2位 | 機械科 | 眞木 聡大 | 腹部及び後頭部への痛打(仮) |
3位 | 情報技術科 | 本田 弦暉 | びーとせーばー |
4位 | 情報技術科 | 田畑 礼凰 | てきとーなボールゲーム |
5位 | 電気科 | 川口 龍輝 | 処理部育成ゲーム |
5位 | 理数工学科 | 杉山 雄哉 | タイピングゲーム |
部内コンテスト ー 2024/03/29
浜工独自のジャッジシステム「HOJ」を用いて、競技プログラミングのコンテストが実施されました。(コンテストページはこちらです。)
問題は計10問、顧問の先生が選んだものが出題されました。
情報処理部が目指している「日本情報オリンピック(JOI)」や「日本情報オリンピック女性部門(JOIG)」、大学進学後に参加することができる「国際大学対抗プログラミングコンテスト(ICPC)」や「ICPC OB/OG の会 (JAG)」などの過去問題が出題されました。
また、順位決定のルール(ランキング形式)は、解く早さよりも誤答数が大きく影響する、パソコン甲子園の形式で実施されました。
順位 | 学科 | 学年 | 氏名 |
1位 | 情報技術科 | 1年 | 寺田 藍丸 |
2位 | 情報技術科 | 2年 | 内田 侑希 |
3位 | 情報技術科 | 2年 | 篠原 魁斗 |
4位 | 理数工学科 | 2年 | 天野 結喜 |
5位 | 情報技術科 | 2年 | 谷藤 颯斗 |
毎年、このコンテストでは、部員全員に景品が用意されます。
景品は、紙袋に入っているので、紙袋を選んで開けるまで中身はわかりません。
今回、景品は被りがないように用意されました。
景品は、コンテストのランキングの上位から選んでいきます。
中身が分からない状態で好きな紙袋を一つ選ぶので、順位と景品の質が比例するとは限りません。
実際、今年は順位が低い人ほど、質の高い景品を獲得している傾向にあったと思います。
もうすぐ、新年度が始まり、新1年生も入部してきます。
部内で互いに切磋琢磨し、多くの大会で良い成績を収められる一年にしたいものです。
by Ei3 内田侑希
SuperCon 2023 施設見学・交流会
昨年夏に開催された、夏の電脳甲子園「 Supercomputing Contest 2023」 の本選参加者招待イベントが、3/25(月)に 理化学研究所 計算科学研究センター(R-CCS)で行われました。
この研究センターでは、日本が誇るスーパーコンピュータ「富岳」の運営とそれを用いた研究活動が行われています。
今回のイベントでは、スーパーコンピュータ「富岳」やその運営に関わる様々な設備を見学させていただきました。
普段の見学ツアーでは見せていただけないような、空調機械室や非常用発電設備なども見学させていただきました。
「富岳」の運営に関する様々な質問が多く飛び交っていました。
見学を通して、「富岳」は日本の技術力の賜物だということを改めて感じさせられました。
このような「富岳」を実際に使うことができるSuperConの凄さも再実感させられました。
見学ツアー後は、講演と交流会が行われました。
本校の参加メンバーは、新型コロナの影響等もあり、このような対面形式の交流会があるイベントへの参加が初めてでした。
他の参加者との交流を通して、普段は受けることができない刺激を受けることで、競技プログラミングなどへの取り組み方について見直し、改めて気を引き締めることができたと思います。
by Ei2 内田侑希